こんな小説もありなのかと、教えられた。
(川端康成『掌の小説』)
親愛なる君に

週刊新潮「私の名作ブックレビュー」のコーナーで、
新潮文庫から1冊選んで書評する時に、
実は、他にも候補がありました。
新潮文庫の目録を読んでいるだけで、
1冊の長編小説を読んでいるみたいに、
涙が出そうになりました。

川端康成『掌の小説』。
この本は、駿台予備校時代に読みました。
藤田修一師の現代文のテキストに載っていて、
お茶の水の丸善で買いました。

こんな超短編小説のパターンもありなのかと、衝撃を受けました。
これが、後の僕の『恋愛小説』シリーズにつながっていきます。
もちろん、まだ僕の本棚にあります。

                        彰宏より。
P.S.
そして今も、モバイル中谷塾の『妄想日記』につながっています。