「まだ大丈夫」と「もう危ない」は、同じコインの裏と表だ。
落ち着き払った「まだ大丈夫」の心情に比べて、
「もう危ない」からは明らかに「緊迫感」が伝わってくる。
緊迫感は危機意識の高さを証明している。
理想を言えば、顔では平静を装いつつも、
心の中では「お尻に火がついた」状態を常に保ちたい。

中谷さんのメッセージは、子どものころ初めて「補助なし自転車」
に乗れたときの爽快感に似ている。
決死の思いでペダルをこいでいる最中、ふと後ろを振り向くと、
支えてくれているはずの父親の姿はなかった。

そう、あとは自分を信じて、臆することなく……。