マイ書評
しぐれ さん(No.0717)の
『恋愛小説』(読売新聞社)書評
(2002年1月26日)

中に、あふれるほど恋愛小説が入っている。
それらは掌に載るほど小さいが、キラキラと輝いている。
まさに宝石だ。
一話ごとに色や輝き方は異なっていた。

『電池切れ』は、そう、ガーネット。
『八時までのシンデレラ』は、ルビー。
『世界一幸福な女の子』は、真珠。
『神様の賭け』は、ピンクサファイア。
『マネキン』は、エメラルド……。

種々の宝石を、心ゆくまで鑑賞した。
私は満ちたりた気持ちで、ジュエリーボックスを閉じた。