マイ書評
銀河さん(No.0790)の
『恋愛不倫』(読売新聞社)書評
(2002年10月28日)

【体験を誇張して書くのが、作家ではない。
体験を薄めて書くのが、作家なのだ】(193ページ)
 
だからでしょうか。この作品、とても濃いです。
お好み次第に希釈して飲めるカルピスのように、
その時々の気分に合った読み方もできます。
そして、もっとおいしいところは、何度となく
読むたびに、また新たな発見があるところです。
 
濃くて深くて、一筋縄でいかないところこそが、
恋愛の醍醐味なのかしら、と思うと少し切ない。