マイ書評
しぐれさんの
『君の生まれた街へ行こう』(PHP研究所)書評
(2001年5月2日)
この本は、私に、ある絵を思い出させた。
娘が幼いころ、男の子と女の子が仲良く手をつないでいる絵を描いた。
「こっちはパパの小さいとき、こっちはママの小さいとき」
澄んだ瞳で、娘は絵の解説をした。
夫と私は、子供時代、離れた所に住んでいて、
実際、手をつないだことはない。
子供にしか、描けない絵だった。
でも、愛する人と自分が、身も心も子供に返って、微笑みを交わしたり、
手をつないだりできたら、素敵だと思わない?
この本は、そんな素敵な気分を味わう方法を教えてくれる。
本の形をした「タイムマシン」だ。