この本には、素敵なところがたくさんあります。
私がいちばん好きなところは、 第三章「恋愛絵日記」の、絵描きさんから彼女へのプレゼント。
【彼女はガラス玉を手に取り、空にかざして目を細めた。 「それ、あなたにあげます」 「えっ、いいの?」 絵描きはガラス玉に紐を通し、彼女の首に掛けた。】(89ページ)
「掛けた」っていうところが、いい。 さりげなく彼女につけてあげた感じがして、好きです。
この本、わたしにとって思い出深いものになりました。 『恋愛天使』のイベントで初めて中谷さんに会えたこと。 この本のご担当者・中野敬子さんと、お話しできたこと。 中野さんが教えてくださった 『生きて死ぬ智慧』(柳澤桂子/小学館)という、すてきな本と出合えたこと。