作家の第1作には、生涯に書く作品のすべてが含まれています。
これは、私の最初の本です。
あらためて読み返してみると、
「こんなときから、こんなことを言っていたのか」
と思うようなことばかりです。
文庫版にするとき、かなり書き直さないといけないかなと思っていましたが、
ほとんど書き直す必要はありませんでした。
この頃から、リストラをテーマにし、
サラリーマンを元気づけることを真剣に考えていたのが、わかります。
逆にいえば、このときにしか書けないパッションが込められています。
これを書いたのは、28歳でした。
サラリーマンとして、「バカヤロー」と怒鳴りたくなる毎日の真っただ中でした。
この本を先輩にプレゼントしました。
「中谷君、勇気あるね」
と先輩は、言いました。
この本は、私にとって、辞表でした。
(「文庫版まえがき」から)
この本は、中谷さんの最初の本、
『農耕派サラリーマンvs.狩猟派サラリーマン』(徳間書店)を改題、
加筆したものです。 |