【人と別れた直後の携帯電話は、見られている。】
人は、なぜ他人の携帯電話マナーにムッとするのだろうか?
自分だって使っているのに、他人には厳しい。
はっきり言って、他人の携帯電話にムッとすることがある。
僕はいったい何にムッとしているのだろうか?
携帯電話ではない。
携帯電話を使う人の無神経さに、ムッとしているのだ。
機械ではなく、人にムッとしているのだ。
ここを勘違いしてはいけない。
僕は、NTTドコモもKDDIもJ-フォンも、みんな大好きだ。
でも「またね」と別れてタクシーに乗ったとたん、
すぐ別の人に携帯電話をかけているような女の子は、嫌いだ。
気持ちはわからないでもない。
一緒にいる間は携帯電話に出ないでいてくれたのだ。
そこまでの気配りには感謝しよう。
でも、せめて帰りのタクシーに乗って、もう帰らなくちゃいけないという時くらい、
デートの余韻を味わいたい。
人は、別れた後、必ずもう一度振り返るということを忘れてはいけない。
タクシーに乗ったら、「もう別れた後だから、何をしようが自由」と
思い込んではいけない。
「さよなら」と挨拶をしたときが別れでなくて、
見えなくなってからがはじめて別れなのだ。
挨拶をしてから見えなくなるまでには、時差がある。
この間に、携帯電話をかけてしまっては、イヤな印象を与えてしまうのだ。
他人にムッとするということは、
自分だって人からムッとされているかもしれないと、
反省する意識を持たなければならない。
携帯電話と化粧道具は、見えないところでそっと出すのが、おしゃれなのだ。
(「まえがき」から)
●第1章 携帯電話のせいで、ズボラになった人がいる。
●第2章 マナー違反への注意の仕方に、センスが出る。
●第3章 気の小さい人ほど、携帯電話の声が大きい。
(「目次」から) |