【働かせるのではなく、働きにくい原因を、取り除く。】
「どうしたら部下をイキイキ働かせることができますか」という
質問をよく受けます。
この質問には、「部下はもともとイキイキとは働かないものである」
という発想が根底にあります。
それは違います。
部下は、ほうっておいても、イキイキと働くものです。
これは、「競馬の馬は、どのようにムチを当てれば走りますか」
という質問と同じです。
馬はほうっておいても走ります。
馬は走るのが習性です。
部下も、イキイキ働く習性を持っています。
部下をイキイキ働かせるには、ムダなエネルギーを消耗させないことです。
第4コーナーに入った時、働きにくくしている障害を取り除いてあげます。
働く原因を作るのではありません。
上司の仕事は、部下を働かせることだと勘違いしてる人がいます。
優秀な部下は、上司がいなくても勝手に働きます。
部下をもっとイキイキ働かせるために、阻害している原因を
上司が取り除いてあげることです。
イキイキ働きたくても、会社の中には障害がいっぱいです。
スポーツの世界でも、コーチの仕事は、
選手がいい結果を出すための環境を整えてあげることです。
ムチを打つことではありません。
靴の中に石があれば、それを取り除いて、
もっと速く走れるようにしてあげるのが、上司の仕事です。
(「まえがき」から)
●第1章 部下は、ギャンブラーだ。
●第2章 目的は1つ、手段はバラバラに。
●第3章 スピードが、ヤル気を引き出す。
●第4章 部下は上司の、言葉ではなく、行動をマネする。
(「目次」から) |