【この本は、3人のために書きました】
(1) 30代で、成功したい人。
(2) 20代の頃の熱が冷めかかっていて、ヤバイと感じている人。
(3) いつまでも30代のエネルギーを、持ち続けていたい、30代以上の人。
【20代は、上との出会いがあり、30代は、下との出会いがある。】
20代と30代の出会いには、大きな違いがあります。
20代は、社会に新しく入る年代です。
出会いは上ばかりです。
ところが、30代になると、下との出会いが生まれます。
僕は、32歳で会社を辞めて、株式会社中谷彰宏事務所をつくりました。
そこに仕事を依頼に来る人は、僕より年下です。
これは新鮮でした。
僕は21歳でマスコミの世界に入りました。
当時は、まわりは全部年上でした。
ある時、海外ロケに行ったら、現場で僕が一番年上だと気づいて愕然としたことがあります。
そこに、とてつもなくしっかりしていない男性が来ました。
「大丈夫か?」と言いたくなるような、見るからに頼りなさそうな男性が、
「中谷さん、本を書いてください」と言うのです。
お金を借りに行っても貸してもらえないようなオドオドしたタイプの典型で、
企画書を見ても、書く気の起こらない内容でした。
でも、「この企画をこう変えてくれたら、僕はやろうと思うけど」という形で受けました。
一生懸命さが伝わってきたのです。
それがオータパブリケイションズの近藤寛和さんです。
30代になると、自分自身が一生懸命やらなくても、流れに乗ってなんとかなります。
そこに一生懸命な若者が来たら、一緒に仕事をするためにトレーニングをしてあげたくなります。
トレーニングをすることで、自分自身がもう一度教わることができます。
教え合う中で、何かをつかんでいけるのです。
自分自身の一生懸命さで新鮮な気持ちを思い出すこともできます。
これが、30代でやらなければいけないことであり、20代とはまったく違うことなのです。
(「まえがき」から) |