【この本は、3人のために書きました】
(1) お金の苦労から、逃れたい人。
(2) お金持ちに、なりたい人。
(3) 子供や家族に、お金のことを、学ばせたい人。
【落としたお金は、別の形でもどってくる。】
私は、堺の商人の末裔ですから、お金のことに関しては
子供の時から叩き込まれています。
商売人の家の子供として、最初にお使いというトレーニングを受けます。
子供の頃、お昼ごはんや晩ごはんのお使いに、
市場に買い物に行かされていました。
間違ったものを買ってくることもあります。
お店のおじさんにうまく説明できなかったり、
「何屋さんに売っているか」がわからない時もあります。
おつりを落とすという経験は誰しもあります。
行ったことのないお店に行くと、緊張して、ポケットに入れたはずの
お金がないという経験をします。
これが、子供のお金とのつきあいの始まりです。
親が、お金を落とす可能性がきわめて高い子供にお金を渡すのは、
落とすという経験をさせるためです。
タクシーを降りる時に財布を落としたら、「何がいけなかったんだろうか」と
いろいろなことを反省する機会に恵まれます。
お金を落としても、そこで何かを学ぶのです。
お金は必ずバランスがとれるようにできています。
損したと思った時には、必ずプラスの何かを手に入れています。
ラクして儲かった時は、必ずあとで帳尻があいます。
損も得もありません。
お金だけでなく、世の中のすべてのバランスは、
あとで帳尻があうようになっています。
お金に対してのストレスをなくしましょう。
ストレスは、「損か得か」と考えることによって生まれます。
せっかくバランスがとれているのに、ヘンなストレスを抱えていると、
そのぶんはマイナスで発生します。
損をしている人は、ストレスで損をしているのです。
こういう理屈がわかれば、お金とのかかわりあいも、
結局は人とのかかわりあいだとわかります。
友達だけでなく、知らない人にもハッピーになってもらうようにすると、
必ずそれは倍返しで自分に返ってきます。
より大きくなって返ってくるということを、億万長者はわかっているのです。
だから、さらに大きく成功するのです。
【お金を落とした時に、学ぼう。】
(「まえがき」から) |